今や美容には欠かすことは出来ない「ヒアルロン酸」
しかし、そもそもヒアルロン酸とはどのようなものなのでしょうか?
ビークリニック編集部が分かりやすく解説致します。
ヒアルロン酸とは?
人間の肌や関節などに含まれるもので、肌のハリを保ったり、関節の動きを滑らかにする潤滑剤の役目を果たします。
ヒアルロン酸1グラムで4~6リットルの水を保持することが出来るため、ヒアルロン酸が多いほど、その周りに水分が多く存在する状態が維持出来るということ。
もちろん人によって異なりますが、20代の頃のヒアルロン酸の保有量を100だとすると、30代で60~80、40代で40~60、50代だと30~50程度に下がるというデータもあり、加齢によって減少する傾向があります。

上の図はヒアルロン酸の構造。
これ一つでも「ヒアルロン酸」ですが、実際には、これが鎖のようにつながっていて、長いものや短いものがあります。
実はこれが重要なキーワード。
ヒアルロン酸を有効活用するには、この
「鎖の長さ」
が重要なのです。
ヒアルロン酸の種類
用途に応じて
鎖の長さ
が異なるものが存在します。
現在、ヒアルロン酸の用途は、大きく分けて以下の3つがあります。
・注射用
・塗布用(お肌に直接塗るタイプ)
・飲用、食用(サプリなど)
ヒアルロン酸自体、体内では「ある程度長い鎖の状態」として存在します。
そのため、口元、目元のほうれい線や、鼻などの「ボリュームアップ」に使う注射用のヒアルロン酸は、体内のものと同じく鎖が長いヒアルロン酸が適していますが、お肌に塗るようなものは、わざと
「鎖を短くした状態」
にしたヒアルロン酸を使用します。
鎖が長い状態だと、皮膚に弾かれてしまうためです。
これはサッカーゴールをイメージすると分かりやすいでしょう。
ゴールの網を「皮膚」だと思って下さい。

鎖が長い状態は、連なったヒアルロン酸が複雑に絡み合って、物質として「大きくなって」います。
もちろん目に見える大きさではないですが、ここでは「サッカーボール」くらいだとします。
サッカーボールでは、当然ながらゴールの網を抜けることは出来ませんよね?
そのため「鎖が長い状態のヒアルロン酸」を皮膚に塗っても、内側には浸透しないため、皮膚の表面を潤す程度で、あまり効果が期待できないのです。
そこで、皮膚に浸透させるために、あえて「鎖を短く」します。
ボールに例えると、野球ボールから卓球の球くらいまで小さくすれば、サッカーゴールのネット(皮膚表面)を通り過ぎることが出来るからです。
やや専門的な説明をすると、ヒアルロン酸などの化合物の大きさは「分子量」で表します。
通常、体内にあるヒアルロン酸の分子量は80~120万(サッカーボール)
対して、鎖を短くしたものは分子量1000~8万程度(野球ボール、ピンポン玉)まで小さくなります。
これらの処理を「低分子化」、もしくは「ナノ化」などと言います。
注射用には鎖の長いもの、塗布用、飲用、食用には鎖の短いものが使用されていることが多いです。
ヒアルロン酸の作り方
それでは、これらのヒアルロン酸はどのような方法で作られているのでしょうか?
現在、「工業用」と「医療用」の2つに分かれていますが、工業用ヒアルロン酸の原料は、なんと
ニワトリの鶏冠(トサカ)
オスのニワトリさんの頭についているアレです。
ちょっと不気味ですね・・・
しかし、医療用ヒアルロン酸は主に乳酸菌を原料としています。
多くのメーカーが「動物由来ではない」ということを明確にしています。
また、最近では「原材料に遺伝子組替物質を使っていない」ということを宣言している商品も増えています。
注:遺伝子組替でないことを「non-GMO」と言います。
ヒアルロン酸の安全性
当編集部が調べた限りでは、人によって「アレルギー反応」などが発生する場合があるようです。
蕁麻疹などが出て苦しんだ、という話もありました。
とは言え、実際にはごくごく一部で、元々もは体内にある物質であるため、副作用や事故などは少ないと言えます。
但し、ヒアルロン酸注射を行う場合、ヒアルロン酸が原因と言うより「注射」による内出血などを起こす場合があります。
お肌とヒアルロン酸の関係
今までは物質としてヒアルロン酸を見てきましたが、ここからはお肌とヒアルロン酸の関係を解説していきます。
まずは、以下の図をご覧下さい。

この図を見ても分かる通り、お肌は「表皮」と「真皮」の2つに分かれています。
どちらにもヒアルロン酸は存在しており、お肌の保湿、ハリを保つためには重要な要素ですが、割合としては真皮の方に多く含まれています。
ヒアルロン酸を表皮から入れるのが化粧水タイプ(塗布)
ヒアルロン酸を直接、真皮まで注入するのがヒアルロン注射なので、同じヒアルロン酸と言っても、ターゲットとして部分が異なります。
なお、最近、流行っている「貼るタイプ(小さな針がついたシート:マイクロニードル)」は、その中間に位置しますが、それでも真皮まで届くものではないので、あくまで表皮+αという感じでしょうか。
ヒアルロン酸のあれこれ、メリット、デメリット
美容整形や歯科クリニックなどで実施するヒアルロン酸注射は、一目で成果が分かり、また6ヵ月から1年程度、効果が持続するので分かりやすいですね。
また、皮膚の表面部分(表皮)ではなく「真皮」にまでヒアルロン酸を注入するので、肌が「底上げ」され、見た目にも満足度は高いでしょう。
しかし、難点は治療が「痛い」ということ。
表面麻酔はしますが、それでもそれなりには痛みを感じます。
クリニックによっては、より麻酔の効果が強いブロック麻酔(歯の治療などで用いる効き目の強い麻酔)を使うところもありますが、あの独特の「重く麻痺したような感覚」が苦手な方も少なくありません。
また、治療費も高額なのもデメリットですね。
対して、皮膚に塗る化粧水タイプや貼るタイプのヒアルロン酸は手軽です。
また、前述の通り「ヒアルロン酸のナノ化」により、鎖を短くすることで、内部への浸透効果を高めています。
とは言え、こちらはあくまで表面(表皮)だけをケアするもの。
気温、湿度、紫外線などにさらされている表皮は日常生活のダメージを受けやすいので、効果はそれほど長続きしません。
痛いし、高いけど、短時間で済んで効果が持続する注射。
痛みもなく、手軽だけど、頻繁なお手入れが必要な化粧水や貼るタイプ。
どちらが良いかは、その方の性格によるでしょう。
なお、サプリや飲料などでヒアルロン酸を補う方法ですが、「効果がある」という人もいれば、「効果はないだろう」という人もいます。
ビークリニック編集部が聞いたドクターなどでは、否定的な方が多いのが実態。
「胃や腸で吸収されてしまう。体内で自然に作られるヒアルロン酸の『良い原料』になる可能性はあるが、飲んだヒアルロン酸がそのままダイレクトに肌に行くことはないだろう」
という意見が多かったです。
何にせよ、お肌の健康、ハリのためにヒアルロン酸が良いことは間違いないでしょう。
ご自身の考え方、生活習慣にあった形で上手にヒアルロン酸を活用して下さい!!


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